ステンレス鋼

ステンレス鋼
ステンレスとは「さびない」と言う意味ですが、厳密には「さびにくい」鋼です。
国際標準では炭素C≦1.2% クロムCr≧10.5% 鉄Fe≧50%合金鋼。
鉄にクロムを添加するとクロムが酸素と結合して鋼の表面に薄い保護皮膜 (不動態皮膜)を生成します。この不動態皮膜がさびの進行を防ぎます。
またこの不動態皮膜は100万分の3mm程度のごく薄いものですが、大変強靭で、一度こわれても、周囲に酸素があれば自動的に再生する機能をもっています。
ばね性をあまり必要としていない製品に使用する規格材と、線ならば冷間引抜き、板ならば冷間圧延*2をして、引張強さを増加したばね用の規格材がある。
引張強さはピアノ線・ばね鋼(熱処理による)・炭素工具鋼(熱処理による)等よりも劣る。耐熱性はピアノ線・ばね鋼・炭素工具鋼に比べて優れている。
本来は磁石につかない種類のステンレスもあるが、ばね用に強化(冷間引抜き又は冷間圧延)をすると金属組織が変わり磁石につくようになる。用途に応じて様々な種類がある。